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湯治場としての玉川温泉

 
     
 

湯治場としての玉川温泉の姿

 
 

玉川温泉が「観光地」と呼ばれないのは、その特性にあります。ほとんどの人がある種の治療、つまり「湯治」目的で訪れます。主成分が「塩酸」である玉川温泉。そのpHは何と1.2

※pH値(ペーハー値)は、0から14で表され、中央に位置する「pH値7.0」が中性です(いわゆる清水の値)。この「pH値7.0」より大きいとアルカリ性、小さいと酸性となります。事実上、pH値0の物質はありませんので、1.2の酸性度はかなり高いものです。

日本一の酸性度を誇る玉川温泉は身体に多大なる影響を与えます。外部にも内部にも影響が出るため、長風呂はできません。では、健康に関心があり、湯治目的の人々はどのように玉川温泉に入っているのでしょうか。

 
 
 

玉川温泉の入り方

 
 

玉川温泉の入り方は、通常浴場「1回につき15〜20分の入浴を1日3、4回繰り返す」というものが最も主流になっています。通常の入浴の他にも、源泉100%の湯に打たれたり、頭部だけを浸したり、濃度をかなり薄めて体内に取り入れる、つまり飲んだりもします(源泉を直接飲んではいけません。歯が溶けてボロボロになってしまいます)。とにかく酸度が強いため、皮膚が炎症にかかる、性器が痛むなど、直接的な「刺激」があります(そしてこれこそが、玉川温泉の秘密でもあります)。入浴後は、規則正しい食事と安静を心がけるようにします。

入浴ができない方や、入浴と併行させて行われるのが岩盤浴です。入浴も岩盤浴も、この土地が持つ特性、酸性度の高い湯、北投石が放つ放射線によって、「刺激」を受けることが目的です。この湯治生活をひとまわり(7〜10日)繰り返していると、身体に影響が出始めます。

 
 
 

身体に出てくる影響

 
 

私たちの体は「刺激」を受けると、2種類の自律神経がその刺激に対して防御策をとり始めます。

防御策の1つは血圧を上げ、発汗作用やエネルギー発散作用などを促進させる【交感神経】、もう1つが血圧を下げ、エネルギーを体内に充電させる【副交感神経】です。この2種類の自律神経は逆作用の効果を持っているため、同時に働くことはありません。

酸性の温泉である玉川温泉の刺激は、自律神経をゆさぶるには十分すぎるほどです。長時間温泉に入ることが続くと、数日のうちに身体に倦怠感・眠気・食欲不振などが起こります。これが俗に「湯あたり」と呼ばれているものです。

刺激により交感神経が働き、興奮状態になると、血圧上昇や発汗、エネルギー発散作用が起こり、体調が悪くなってしまいます。これに対し、副交感神経が沈静化を試みることで、身体はバランスを保とうとします。入浴を繰り返しているうちに、ホルモン分泌や免疫機能などの自律神経機能が活発になり、興奮と沈静の波が徐々に統一され、1週間程度もすればバランスがとれてきます。玉川温泉に「日帰り」はほとんどありません。10日以上の滞在者が多いのは、まさにこのバランスを取り戻すための時間なのです。

また、玉川温泉には外部的な影響もあります。強烈な酸性度のため、直接的に湯に触れる肌に湿疹が現れ、炎症を起こすことがあるのです。これは「玉川皮膚炎」と呼ばれ、入浴3日目あたりから出始めることが多いようです。

この「玉川皮膚炎」が現れた箇所によって「身体の悪い部位」がわかる、とも言われていますが、入浴に激痛が伴う場合には入浴は控えなければなりません。この「玉川皮膚炎」は跡になってしまうようなことはなく、現れてから10日前後で次第に消え始めます。

 
 
 

何故、玉川温泉で難病が治るのか

 
 

上記のように酸性度の強い湯による刺激がもたらす体内の浄化作用の他に、もう一つ、「北投石」というキーワードがあります。私達がふだんの生活の中で受ける放射線は0.1マイクロシーベルト以下です。これに対し、玉川温泉浴場内の放射線は、その3倍、0.3マイクロシーベルト以上を計測します。そして、玉川温泉の源泉付近では100倍以上、13マイクロシーベルトもの放射線を記録しています。

これはどういうことなのでしょうか。

放射線は、まともに受けると遺伝子に傷をつけてしまいます。遺伝子を破損すれば、設計図が壊れたわけですから人間の身体に悪影響が出るのは当然です。

ところが、です。

微量の放射線は、細胞の活性化を促すと言われています。これを「放射線ホルミシス」と呼びます。玉川温泉には、この微量の放射線を放つ「北投石」が存在しているのです。

玉川温泉を訪れる人の7割が、ガン患者。それが玉川温泉の真の姿です。余命を言い渡された方もたくさんいらっしゃいます。現代の科学が宣告した不治の病が、玉川温泉で治る、というのはどういうことなのでしょうか。

ここには少し語弊があります。
「玉川温泉がガンを治す」のではありません。
「玉川温泉の刺激が、ガンをも退治する人間の治癒能力を引き出す」
のです。

よって、玉川温泉が与える人間への効能は個人差が生じます。
玉川温泉が「奇跡の湯」と呼ばれるのは、強烈な刺激によって身体がバランスを取り戻すための活動を始め、結果的に自然治癒能力を高めるという温泉の効果、その刺激の度合いが他の温泉とは桁違いだからなのです。

それは同時に、身体に現れる影響が大きいということでもあり、通常の生活をしていられる人が気軽に観光に訪れるのとは異なります。「これまでとは全く違った刺激を受けるため」に、未だ現代の医学では証明しきれない「人間そのものの力」が目覚めるように、玉川温泉を訪れる……。

玉川温泉を訪れる方々は、生きることを諦めなかった人です。希望を捨てなかった人です。おそらく玉川温泉がもたらしているものが完全なる科学で証明されるのはまだ先のことでしょう。ですが、ここにあるのは確かな意志です。生きる意志を奇跡と呼ぶのなら、玉川温泉に数々の奇跡が起きているのは当然のことなのかもしれません。

勿論、ガン患者の方ばかりが訪れるわけではありません。玉川温泉の刺激は疲れた身体や故障しかけた各部位にも効果があります。「何処か調子が悪い」というのは、「身体全体のバランスが悪い」からです。身体のバランスを戻すことによって、肉体をリフレッシュさせる。玉川温泉にスポーツ選手などが訪れるのは、身体の本来の機能を取り戻すことが目的です。

身体が不調を訴えている方は、是非、玉川温泉での湯治を試してみてください。

 
 
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